夢京都コラムColumn
【緊急トラブル】レンタル着物を汚してしまった…どうすればいい?
着物は、洋服と違って簡単に洗濯ができないので、できる限り汚れやシミを避けたいものです。
食事のときや悪天候の際には、汚さないように細心の注意を払うという人も多くいます。
ですが、それでも不慮の事故や思いがけないトラブルなどで、着物を汚してしまうこともあるはずです。
自前の着物であれば、自分で汚れを落としたり、クリーニングに持っていったりすることになりますが、レンタルした着物の場合はどのように対処すれば良いのでしょうか。
今回はレンタル着物を汚したときの対処法について解説していきます。
レンタルの着物で食事をするのが不安……
着物への汚れを気にしてしまうと、食事も満足に楽しめなくなってしまう人もいるかもしれません。
レンタルした着物だと、なおさら汚したあとのことを考えてしまうからでしょう。
確かに、食事や砂ぼこり、泥はねやシミなどは、できる限りつかないようにするのが大切です。
ですが、あまりにも過敏になりすぎて、着物で1日を満足に過ごせないのは残念といえます。
せっかく着物を着るなら、その1日を楽しんで過ごした方が有意義でしょう。
では、過敏になりすぎず過ごすためにはどうすれば良いでしょうか。
対処法をしっかりと頭に入れておくことで解決するはずです。
レンタル着物で食事や散歩を心置きなくするために、覚えておきましょう。
まずは着物レンタルのお店によって異なる規約をチェック!
まずは着物をレンタルする際の規約のチェックから始めてみましょう。
規約はお店によって異なります。
重度のシミや汚れが見られた場合はクリーニング代を請求するという旨が記載されていることもあれば、着用後のクリーニング代は不要と記載されていることもあります。
レンタル前にしっかり確認しておくのがおすすめです。
汚したときにどのような取り扱いになるのかは、基本的にホームページでチェックすることができます。
着物を汚したあとになって規約を知り、「やっぱり別の店にすればよかった……」といったような後悔をしないためにも、事前のチェックは大切です。
しっかりしているお店であれば申込時やレンタル前などにも規約を説明してくれますが、そうでない場合もありますので、しっかり備えておきましょう。
食事や多少の水はね程度の汚れはお店も想定内ですから、大半の着物レンタルのお店では、クリーニング代を請求されません。
しかし、お店によって許容範囲が異なりますので「別のお店ではこの程度の汚れなら大丈夫だったから……」と安心するのは早計です。
後々のトラブルを回避するためにも、チェックするようにしましょう。
お店によって異なりますが、規約や着物の取り扱いについて書かれた説明書を紙でもらうことができるはずです。
「醤油のシミは〜」、「水はねは〜」、などと細かく記載されているのでそれを確認してください。
また、着物レンタルのお店によっては、万が一汚してしまった際の対処法を細かく記載してくれているところもあります。
「油性の軽い汚れはこの手順で対処し、水性ならこうする」と指示があるので、その通りしたがって処理するとよいでしょう。
広範囲にわたる汚れや、あまりにもひどい汚れをつけてしまった場合は、できるだけ早く着物レンタルのお店に連絡してください。
着物の汚れは、早めに処理すれば落とせる場合もありますが、素人判断は禁物です。
トラブルを避けるためにもまずは連絡をしましょう。
着物を汚さないために注意して過ごす
着物レンタルのお店で規約がどうなっていたとしても、シミや汚れはつけないのが一番です。
クリーニング代の請求がなくても、今後そのお店を利用しにくくなるかもしれません。
また、汚れた着物がどう見られているかと周囲の目を気にしてしまい、せっかくの着物を楽しめなくなるかもしれません。
そうならないために、防げる汚れはつけないように予防策をとってください。
食事の際には膝にハンカチを載せてカバーする、裾を汚さないように階段や段差のあるところでは着物を少し持ち上げて歩くなど、少し注意をするだけで汚れは防止できます。
また、対処法を知っていれば多少は安心です。たとえばメイクによる汚れはどうしても予防しきれない汚れの1つです。油分を含んだメイク用品の汚れは、擦ってしまうと広がる可能性があります。水を含ませた布でトントンと軽く押さえて裏においた布に汚れを吸収してもらいましょう。
裾を泥や土などで汚した場合は、乾いてから落とすのが正解です。
水気があるときに落とそうとしてしまうと、着物の隙間に汚れが入ってしまう可能性があります。
乾いてから軽く爪で弾くように落とすのがベストです。
なお、着物を汚した際、アルコール除菌のウェットティッシュを使用して汚れを落とそうとする人がいますが、それは控えた方が賢明です。
着物を傷めてしまったり、余計汚れを広めてしまったりする可能性があります。
水や希釈した中性洗剤などを用いて汚れを落とすのが一般的です。
汚さない方法を知るのも大切
着物を着ているときは、汚さないようにハンカチのような小物を利用したり、裾を持ち上げて移動したりするなどの注意が必要です。
過敏になりすぎる必要はありませんが、簡単にできる汚さない方法はできる限り実践すると良いでしょう。
ほんの少しの心がけで、着物につく汚れを防ぐことができ、その日1日を楽しく過ごすことができるはずです。